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トの開発を進めることとし、以下の基本コンセプトに基づいて開発を進めた。
(1)大口径塗覆装鋼管の内面に付着した付着生物の除去作業を潜水士と協調して行い、水中での潜水士の作業負荷を軽減する。
(2)ロボットの機構を単純化するために、取水管の直管部分のみを清掃の対象とする。(一般に、取水路の直管部分は水路全体の80%以上であり、これでも大きな効果が得られる。)
(3)取水管路内に取り付けられている電気防食用の陽極および塩素注入管等の付属品は自動で回避できる機構を有する。
(4)除去能力は100?/hr以上の清掃能力を目標とする。(これは潜水土1人当たりの手作業の3〜5倍以上の清掃能力に相当する。)
(5)ロボットが万一作業中に故障した場合を考慮して、ロボットは容易に各パートに分解でき、水中で2人の潜水士が水中クレーンを利用して回収できる構造とする。
3.本ロボットシステムの概要と特徴
3−1 システムの概要
開発した管内水中清掃ロボットの仕様をTable-1に、その概略図をFig.-1に示す。図に示すように、本システムはロボット本体、伸縮可能な走行アーム、伸縮可能な回転アームとその先端に取り付けられている付着物除去ヘッドおよびバラストタンクから構成されている。ロボットの全景写真をPhoto-1に示す。
本ロボットはバラストタンクに海水を注入しながら取水管内に吊り降ろし、潜水士によってバラストタンク内の海水を排水し浮力調整を行い所定の位置まで移動させる。このときのエアーはロボット本体の下部に取り付けた潜水用の高圧ボンベから潜水土

Table-1 Speccification of this cleaning robot

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Fig.-1 General figure of this cleaning robot

 

 

 

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